【シリーズ用語解説⑦】ID-POS分析 ~トライアル率・リピート率
ID-POSデータとは
ID-POSデータとは、POSデータ(POSレジから取得できる顧客の購買データ)にID(カード番号)が加わったデータのことを指します。
【ID-POSデータとPOSデータの違い】
POSデータ:「時間/商品/数量/価格/店舗」の情報を得ることができ、「いつ/何が/いくつ/いくらで売れたのか」といったデータ分析が可能
ID-POSデータ:上記のPOSデータに「ID(カード番号)」が加わったもの。POSデータ分析に加え、「”誰が”買ったのか」といった分析が可能
ID-POS分析で把握できること
ID-POS分析は「顧客軸」で実績を分析できるため、課題の真因を探ることやお客様視点の売り場づくりに活かすことが出来ます。
①売上を顧客軸で分解できる
売上をランク別・年代別などに分解することで、売上減少・増加の要因を細かく分析できます。
②商品の買われ方が分かる~トライアル率(ID支持率)・リピート率
その商品のFANがいる割合やリピーターがいる割合を把握することが出来ます。
③お客様の視点で売れ筋商品・見直し商品が把握できる~トライアル&リピート分析
その商品のFANがいる割合・リピーターがいる割合をクロスして見ることで、「看板商品」「隠れた人気商品」「カット・フェイス縮小候補商品」など、どういう位置づけの商品か把握することが出来ます。
④対象商品の購入経験者が分かる/同時に購入されている商品が分かる
その商品はどんな人(年代・ランク)に買われているのか、軸となる商品と一緒に買われている商品は何か把握することが出来ます。
トライアル率(ID支持率)・リピート率について
トライアル率(ID支持率)・リピート率は以下の式で、売上だけでは捉えられない"FANがいる商品"や"来店動機となる商品"が分かります。
トライアル率(ID支持率)=商品購入ID数÷稼働ID数
リピート率=対象商品2回以上購入ID数÷対象商品購入ID数
例えば"りんごが5個売れた"といっても、「1人が5個購入した場合」と「5人が1個ずつ購入した場合」ではFANが多いのは後者と言えます。また、「1人が3回購入+1人が2回購入した場合」と「5人が1回だけ購入した場合」ではリピーターが多いのは前者と言えます。この違いを見ることが出来るのがトライアル率(ID支持率)・リピート率です。
そしてこのトライアル率(ID支持率)・リピート率をクロスして商品を分析するのが「トライアル&リピート分析」です。
商品の位置づけを整理することでFANもリピーターも多い「看板商品」や、FANは少なくてもリピーターが多い「隠れた人気商品」を発掘でき、隠れた人気商品を看板商品に育てることで継続的な販売点数アップを狙う、といった施策にもつなげることが出来るのです。
次回はこのトライアル&リピート分析を活用し、競合差別化商品づくりに取り組んだ事例をご紹介いたします。ぜひご覧ください。
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